【悲報】日本の在来種タバコ、27年度を最後に生産終了していた件

日本でタバコを栽培しているのは、我々のようなアマチュア菜園家や、JTや大学の研究者を除けば、タバコ農家しかいません。生業としてタバコ栽培をしているのは農家だけなので、栽培量としては農家が断然多いのはいうまでもありません。

そして、全国のタバコ農家は、「たばこ耕作組合法」に基づき、たばこ耕作組合という組織に加盟しています。

このたばこ耕作組合のHPには、農家数、生産量、生産した品種などのデータが公開されています。

全国たばこ耕作組合HP 耕作状況データのページ

このページのデータを見てみると、日本のタバコ農家の数や原料タバコの生産量が年を追うごとに減少しているのがわかります。

その中でも、在来種タバコに着目してみると、状況はかなり危機的であることがわかります。というのも、平成21年度まで3品種栽培されていた在来種は、ここ数年で2品種、1品種と急速に少なくなり、27年度の13トンを最後に、28年度には全く栽培されなくなってしまっているのです。

今年度のデータはまだ公開されていませんが、もし今年も栽培されなければ、おそらく、日本での在来種の生産はもう終了してしまったと考えてもいいかもしれません。

在来種は、煙管用刻みの原料となるもので、煙管とともに発達してきた、我が国独自の品種です。それが消えようとしているのです。明治後期、たばこがまだ完全民営だった時代には全国に数百あった在来種が、もはや絶滅しそうになっています。

残念ながら、私がソクラテスの煙草で管理・販売しているタバコの遺伝資源はすべてアメリカから導入されたもので、日本の在来種はありません。日本の品種は、100年以上にわたって、国や専売公社とその後身のJTによって独占されてきたので、私のような一介の菜園家が簡単に入手することができないからです。

JTの製造独占と、たばこ産業そのものの衰退、この二つが同時に起こっていることで、我が国独自のタバコの遺伝資源が失われようとしています。

煙管文化だけなら、復活させるのはそんなに難しいことじゃありませんが、品種は、一度失われたらもう二度と戻ってきません。在来種は、江戸時代からの我が国のたばこの歴史を記録したレコードみたいなものです。数百年にわたる品種改良の結果誕生した“品種”は、それ自体が歴史的な資産であるともいえるのです。それが失われるというのは、いろいろな意味で、我々にとって大きな損失です。

野菜や穀物の分野では、全国の菜園家たちによって、さまざまな在来種保護活動が行われています。しかし、たばこの自作と自家消費は違法なので、我々のようなアマチュア菜園家にとって、タバコを栽培するインセンティブはあまりありません。

となると、在来種を守るのは、JTと農家の責務のはずです。

でもどうやら、JTと農家は、その役目の重大さをわかっていないらしい。

日本固有の品種が消える。ホントにそれでいいんですか?

勝手に独占しておいて、「儲からなくなったから在来種の栽培やめるわ」というのはあまりにも身勝手じゃありませんか?

もしも、在来種を守る余裕がないというのなら、新規参入や自作・自家消費の権利と、あなたたちが独占している遺伝資源をわれわれ市民に開放するべきです。商業ベースで採算が合わないものでも、個人が趣味的にやればできることはたくさんあります。品種の保護は、多くの場合そうやって行われているのですから。

 

タバコ種子のソクラテスの煙草

JTによる製造独占は葉タバコ農家保護政策だ

植木鉢で栽培するタバコ

立法目的が達成できていない「たばこ事業法」は欠陥法だ

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