自家採種のすすめ

ソクラテスの煙草で取り扱っているタバコの種子は、育種者権がすでに消失した古い固定種の品種です。

そのため、ご自分で種を採りついでいただくことで、次の年以降はうちから種を買わずとも栽培していただくことができます。

種採りの方法は簡単です。

花をそのまま放置しておくと、2cmぐらいのサヤができますので、そのサヤが枯れて乾燥し、完全に茶色くなるまで待ってください。

サヤが上の写真のように茶色くなったら、収穫時期です。

晴れて乾燥した日を狙って収穫しましょう。

サヤが完全に乾燥していれば、そのままの状態で来年まで保存しても大丈夫ですが、できれば、サヤから種子を採りだし、種子だけを小袋に入れ、この方法で保存していただければ最強です。

一つのサヤには大体200粒ぐらいの種子が入っていますから、鑑賞メインのアマチュア菜園家の場合、数個のサヤで十分です。

何代も種採りを繰り返すことで、皆さんの土地々々に適合した独自の品種が完成されていきますから、タバコの多様性を広げるためにもぜひ挑戦してみてください。

種採りはなにも特別なことじゃありません。

昔から人はそうやって品種を維持してきました。

最近では、タバコに限らずほとんどの作物で種子の寡占化が進んでおりますが、大手企業に任せていたのでは、品種は単一化し、多様性はみるみるうちになくなっていきます。種々雑多な品種の保護は、あんまり儲からない仕事だからです。

種子の未来を守るのは我々菜園家の役目なのです。

タバコなんかは特に、急進的な制度変革によって社会から抹消される可能性の高い作物ですので、全国の菜園家たちの自家採種による保護が望まれています。

たばこが社会的に絶滅するのは構いませんが、タバコという植物の遺伝子が絶滅してしまえば、二度と復活させることができませんから、我々菜園家の責務は結構重いのです。

まあ、タネ屋としては、来年も買ってほしいんですけどね(笑)

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