植物の種子には、発芽に光が必要なものとそうでないものがありまして、前者は光発芽種子、後者は暗発芽種子と呼ばれています。
いままでこのブログで何度か書いたと思いますが、タバコは光発芽種子です。ほかにもパセリやレタスやニンジンなどの作物も光発芽種子です。ちなみに、タバコと同じナス科の植物でも、ナスやトマトは暗発芽種子。
発芽に光が必要かどうかはそれぞれの種が進化の過程で選択してきたのでどちらが優れているとか劣っているとかはないのですが、“栽培”という点から言えば、暗発芽種子のほうが育てやすいのは確かです。
というのも、光発芽種子は発芽に光が必要なため、覆土をできない、またはごく薄くしかできないので、発芽するまでの水の管理が大変なのです。
たとえばニンジンの場合、種まきシーズンが真夏の暑い時期なのにもかかわらず、発芽に光が必要なので、覆土は薄くしかできず、種子が乾燥しないようにほぼ毎日水やりをしなければなりません。覆土が薄いので、夕立が来ると流れてたりするし・・・
一方、雑草の場合、光発芽種子のほうが割合としては多いようです。雑草は栽培作物のように日当たりのいいまっさらな場所をあらかじめ人間が整えてくれるわけではないので、もしも暗い茂みの中などで発芽してしまうと、そのまま死んでしまうことになるからです。ほかの植物がいなくなって、日当たりが保障されてから発芽したほうが生き残る可能性が高いんですね。
また、種子の大きさが小さいものは光発芽種子であることが多いようです。種子が小さいということは、種子に蓄えられたエネルギーも少ないということなので、土の深いところで発芽してしまうと、地表に芽を出すまでに力尽きてしまいかねませんから。
ということで、光発芽種子のタバコをまくときは、土の表面にぱらぱらとまいた後、上から土をかけることはせず、種子と土がなじむように軽く押さえつけるようにしてください。
そして日が当たる場所に置く。
室温が20度の部屋なら、1週間ぐらいで芽が出てきますよ!